摂食障害はこころとからだに重大な影響を及ぼし、その結果「ふつうに食べる」ことが困難になる疾患です。多くの人は「こころの問題が解決すればふつうに食べられるようになって、そうすればからだも健康になる」と考えますが、からだが正常にはたらいていない状態ではこころが回復することは難しく、また「病気の食べ方」が習慣化してしまうことで、こころとからだの回復はどんどん遅れてしまいます。
摂食障害によって「ふつうの食べ方」ができなくなったら、脚を怪我した人が歩行訓練を行うように、食事も練習(リハビリテーション)を重ねて、健康的でしなやかな食嗜好や食習慣、そして食べる喜びを取り戻さなければなりません。そのためには、日々の食事を支える家族が摂食障害を正しく理解し、家庭でも食事と再栄養を積極的にサポートすることが必要ですが、食べることを巡って葛藤や争いを生じやすい状況において、具体的にどのような食事を用意し、どのような声がけをすればよいのかわからず、悩んでおられるご家族が多いのが現状です。
本講座は「神経性やせ症をかかえる方の回復を応援するために家族ができる食事支援」をテーマに、豊富な臨床経験をもつ管理栄養士と心理士が家庭での食事・献立の工夫や家族の適切な対応の仕方をレクチャーします。回復に必要な栄養面の話だけではなく、病気をかかえるご本人の言動の背景にある心理も分かりやすく解説し、神経性やせ症の方に対する効果的な食事リハビリテーション方法について学んでいただけます。
本講座の対象
◉神経性やせ症の患者さんを支えるご家族
◉摂食障害治療にかかわる専門家(医師、心理士、管理栄養士、看護師など)、学校・教育関係者など
※ ご注意ください ※
本講座は、食事支援を効果的に行うための方法を知りたいご家族や支援者向けの内容・構成となっており、当事者の方のニーズに応えるものではございません。講座の一部には、トリガー(摂食障害行動を引き起こすきっかけ)となる恐れのあるコンテンツが含まれておりますので、ご本人の視聴はお控えください。